あい らぶ むーびー (キネマ旬報、SWITCH、ケトル)
- 2015.05.21 Thursday
- 09:00
いやあ、やばい。
映画っていいですねぇ〜
と朗らかに呟きたくなる五月晴れ。
まず、キネマ旬報。
ひっさびさに買ったのは勿論
特集 斎藤工、「ヴェール」を脱ぐ
これが読みたかったからなわけですが
いやーいいです!
個人的に今まで特集された彼のものでいっとう好きかも。
周囲の人々が語る彼が万華鏡の中みたいに多面的で、その中でもご両親が語るインタビューがまさに
斎藤工の作られ方としか言いようがない。
その語り口も、とりあえずこねて形を作って焼いてみた
そうしたらこんな陶器になってるみたいです
もしくはこうやって映画を作って公開してみましたがどうですか
みたいなご両親も自分たちが良いと思うものを与えてきた
それを咀嚼していまああなってるみたい、
そんな彼を判断するのはそれぞれの人でね
といった上手い距離感で語られててステキです。
「斎藤工」という人が魅せてくれるものをご両親もとてもワクワク楽しみにされているんだなあ、と。
うーん、自分も鈴太郎とはこの距離感の親子になりたい。
がんばろ。
そして、虎影ですよ。
あの映画を伊賀で観て、監督の「斎藤工」への愛をひしひしと感じて良いなあと思ったんですが
それを文章からも感じられます。
ともに共闘する戦友みたいな。
映画を面白くしてゆきたいっていう愛にすごぉ〜く溢れてる!
映画にまつわる何足ものわらじを履く「斎藤工」を
西村喜廣監督には俳優として多くの顔をこれからもスクリーンに焼き付けていただきたいです。
まずは、虎影2絶対撮って欲しいので、というより前も書きましたがシリーズ化を希望しているので
ヒットしますように!
そして、SWITCH
こちらも超久々に買いました。
是枝監督の今までの仕事と最新作、海街Diaryが、どーんと特集されています。
いま、家人と私が夜な夜な「かわいい、かわいい」と愛でている広瀬すずがまんまな妹役という
おじさんおばさんキラーな映画になっていると思われる。
この作品は、勿論漫画も持っています。
ええ、ワタクシ元少女漫画オタですからね。
吉田秋生といえば、BANANA FISHは連載初回からリアルタイムで読んでた世代です。
でも、作品的な好みは「夜叉」が大好きです。
桜の園に至っては映画版(1990年度版)の方が好きかもしれない。
で、今回の海街Diaryもこの桜の園的な映画化なのではないかと踏んでいます。
つまり、原作と映画は別物。設定や登場人物達のもつ雰囲気等はそのままだけどストーリーとしては別の軸を持っているんじゃないかと。
是枝監督が撮るとなるとそうとしか考えられないので。
なので、原作を読んでいる、知っているということが映画を観る上でのアドバンテージにもならなければ邪魔にもならないという非常にピンポイントにバランスをついた作品に仕上がっているのではないかと期待している。
この特集はその期待を高めるもの。
映画を観るのが怖いようなさらに楽しみなような。
最後にケトル
バックトゥザフューチャー愛が大爆発している。
この表紙が、昔よくあった映画館に掲げられてた作品看板みたいでそこからズルイ(笑)
私はこの映画はというよりこの時のマイケル・J・フォックスが心の恋人だったので
いろんなものがあふれてきちゃって困ります。
これが、最初に予定されていたエリック・ストルツのまま公開されていたら、多分私はこの映画のファンではなく
マイケル・J・フォックスもファミリータイズのアレックス役にハマッて終了だった気がする。
そして、その後一時期映画を観まくる人生を送ったかどうかも怪しい。
それほど、この作品とマイケルの影響は大きかった!
映画を観るタイプとして、キャストが重要な割合をしめる私のようなタイプは割といる。
好きな俳優、女優がでているからこの映画観ようっていうのは今でも私の中では作品を観る大きな動機になりうる。
けどね、その作品にあう役者か、もしくはこの役者だからこそ、こういう作品にみたいな製作側の人の役割っていうのはものすごーく大きいわけです。
好きなキャストであれば、とりあえずその作品を観るだろうけど
その後に
この監督の他の作品を観てみようとか
あの場面に出ていた俳優さんも凄く良かったとか
あのときのBGMが耳について離れないからサントラ買おうとか
そうやって1本の映画から派生して映画好きになるには、制作側の大きなこだわりと信念がピタっとハマッた時にしか生まれない。
そのハマった瞬間への軌跡が見事紙の上で再現されている雑誌です。
いやあ、映画って本当にいいですね(By 水野 晴郎)