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が、画像サイズをコントロールできんw 
もう面倒なのでこのままいきます。

シンプルシモンというスウェーデン映画を観ました。
監督・脚本・製作:アンドレアス・エーマン
脚本・製作:ヨナタン・シェーベルイ
キャスト:ビル・スカルスガルド マッティン・ヴァルストレム セシリア・フォッシュ ソフィー・ハミルトン ロッタ・テイレ
イングマール・ヴィルタ クリストッフェル・ベルイルンド ジミ・エドルンド スサンネ・トールソン マック・クヴィストレム
2010/スウェーデン/1時間26分
配給・宣伝:フリッカポイカ 公式サイト

スペルガー症候群の青年・シモン(ビル・スカルスガルド)と家族、その周辺の人を描いたスウェーデン映画。
いきなり、「2001年 宇宙の旅」がアレンジされたようなBGMが流れ、宇宙がスクリーン一杯に映し出される。
あり?「はやぶさ、遙かなる帰還」を観に来たんだっけ?と思うくらいには面食らった。
※2001年〜はシモンの好きな映画のようで、その後鑑賞するシーンも出てくる。

モンは宇宙が大好きで、物理や数学が得意らしい。
混乱をきたすと、ロケットを模したドラム缶の中に籠もってしまい、通信マイクのように
「応答どうぞ!プシュー」などと話しかけないと答えも返ってこない。
家族はそんなシモンの扱い方が未だわからずといった感じでお母さんは「シーモーン!!」って怒鳴りつけるから、シモンはうんともすんとも言わない。
その彼の理解者はシモンの兄サム。
結局両親は兄に連絡し離れて暮らしているらしいサムが助けに来る。
サムはシモンとの接し方がよおおくわかっているし、シモンもまたサムのことは大好きで信頼しているのだ。
家族にとってはシモンこそが未知の人物で宇宙人だけど、シモンにとっては世の中の大部分の事と人が未知との遭遇で宇宙人。宇宙は、パニックの種、理解できない事柄がそこかしこに転がっているから、決まり切った行動を取らないと不安で仕方がないのだと観ている観客に感じさせる上手いメタファー。
サムは超イイお兄ちゃんで、同棲する家に難色を示す恋人を説得してシモンを一緒に住まわせてあげて、毎日の行動予定にもなるべく沿って生活するんだけど、これが原因でサム兄ちゃん恋人に振られちゃうんです。付き合いきれない!ってキレられまして。
家族ですら根をあげるんだから、そうなった彼女を責められないよなあ。と思いつつ、福祉国家として名高いスウェーデンなので、なんていうのかもっと周囲に違和感なくとけ込んでいるのかと勝手に思っていたんだけど、戸惑い具合はどこも同じなんだなあ、と。
でも、シモンの職場はみな同じような精神的に何か躓きのある人たちが働いていると感じさせる職場で、ちゃんと各々の特性にあった仕事をしている雰囲気なので、制度の面ではやはりかなり進んでいるんだと思うのだが。
周囲の人もシモンは常に服に「僕はアスペルガーです。」ってバッチをつけていて
ことある毎に「僕はアスペルガーだから」って自分でも言うんだけど
「だから、何?」っていう受け答えも結構あって興味深かった。
兄が彼女に振られたことで生活のリズムが変わってしまったことに焦ったシモンが、兄に理想の恋人を探そうとチェック項目をはじき出して探すくだりで出会うジェニファーは、アスペルガーだからって何をしてもいいわけじゃないでしょう?とばかりにシモンのこだわりやキライ!っていう概念を軽々乗り越えてシモンと関わっていく

楽なんて聴かない!というシモンに
でも、音楽を聴きながら周囲をみると世界が変わるといって
イヤホンを貸して音楽聴きながらあちこち周囲を指さしてみる。
シモンも一緒にその指の方向をみると、なんでもない日常の景色がキラキラと輝き出したり
楽しそうな風景に変わる。
そうやって少しずつ違う考え方や発想を教えて貰ってシモンなりに理解していく過程がほほえましい。
シモンはサムに理想的な恋人を!をスローガンに色々と空回り気味に奮闘する。
彼なりに努力する姿がピントはズレているけど、いじましい。
サムをはじめとした周囲の人たちも彼を心底心配したり、どうすれば理解し合えるかと心を砕く姿もきっちり描かれているので温かい気持ちになる。


や〜、しかし、アスペルガーですよって言い切っちゃうのも明快でいいけど
個人的にはグレーのままでもいいんじゃないのって思っている。
そう言い切っちゃうには、世間は寛大なようで寛大ではないからこそ、こうなんですよって説明されると双方落ち着くっていうのは痛いほどわかるのだけど。
でも、病名が病気を作る所もあると思うんですよね。
シモンみたいな人強弱はあれど結構知ってますもん。
誤解を恐れずいえば、ソフトウェア業界は多い。
人とのコミュニケーションがある法則性にのっとらないと難しい人の巣窟ですし、「普通の人」って案外いないんですよ。
うちには電話取れない人だとか、決まった時間帯でしか動けない人だとか、失礼なことをいう自覚がないために客先に出せない人とか一応普通に働いているw
そもそも「普通」ってなんだって話。それぞれの人とのコミュニケーションでそれなりにクセがあったりするわけで、そういったものを瞬時に読み取れて臨機応変に対応できるのも能力であり性質だし、ある規則性がないと会話できないとか混乱するっていうのも性質だと思うんです。
そう思える社会に、なるんじゃないかなっていう温かさをこの映画からは感じ取れるかと思います。

うそう、もう一つ。わたしゃサム兄に惚れましたw
シモンがいつもの行動を取らずに帰宅しなくて心配しまくって、探し回り
あげく平然と帰ってきた弟に
かわいさ余って憎さ百倍とばかりに怒りをぶつけるシーンにも
「わかる、わかるよ〜!世話する側の家族が空回りしちゃう気持ちをぶつけたくなっちゃうときもあるよねぇ。」
と、完全に長子目線と言いますか(笑)
長男長女は、家族の第二の父であり、母。
そして、妹弟である末っ子は、なんだかんだやらかしても可愛がられるように生まれてきているのです。
これは、もうお互いにそういう立ち位置で生きてしまうサガなのかな、と。
そういう兄弟間の感覚みたいな物が、己の身近な感覚とかぶって親近感の沸く映画。
さて、あなたはサムとシモンどっちに共鳴しますかね?
 

  • 2020.08.11 Tuesday
  • -
  • 00:25
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

Comment
はじめまして。きゃなと申します。
突然のコメント失礼致します。
シンプルシモンについて検索していたところこちらのblogにたどり着きました。

私は世の中の人はみんな普通に合わすべきだと思っており、偏ったコミュニケーションの取り方をする人にイラついたり、自分にもプレッシャーになっていたりしていました。

こちらの記事を読んで、普通の人は案外少ないという事を教わりました。

うまく表せませんがとても素敵な記事でした。

長文駄文失礼致します。
  • きゃな
  • 2014/07/11 01:49
きゃなさん
コメントありがとうございます!
とっても嬉しいです。
あるところでは常識が非常識だったり、普通だと思ってた事が普通じゃないことがいっぱいあって(例えば海外とか)物事を測る物差しは一つじゃないんだと思うと、人の歪さや変なところが愛おしいものに変わりました。
個性なんだと認めると、世の中カラフルで面白い。
みんな一生懸命生きてるんだなーとこの映画は思わせてくれましたのでそのオススメ度合いが伝わってるといいな。
  • 鈴之助
  • 2014/07/12 23:54





   

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