JUGEMテーマ:読書

柚木麻子さんは、アッコちゃんシリーズから。
ランチのアッコちゃんがなかなかの面白さでこの本屋さんのダイアナも直木賞候補や本屋大賞の候補になっていて
読みたい読みたいと思っていたところ、ちょうど文庫になったため購入。

 

いい話でした。


読書好きでも対照的な家庭に育つ2人の少女をヒロインにした成長物語。
女の子同士の友情の築き方と、お互いへの憧れや嫉妬を児童文学や現代文学の傑作、名作がちょいちょい顔をのぞかせて絡めながら書いている。

2人が自分自身の足で立つ、自立の瞬間までを描いている。

 

親戚のおばちゃんみたいな気持ちで2人の少女の成長を見守りました。
2人の女の子を強く結びつけるのが一冊の本であるっていう設定がいい。

 

そうそう、女子はですね、ありあまるほど喋りますが
自分の身の回り(学校、家族)のことだけを話す間柄だと仲は長続きしないんです。

なぜなら、環境が変わりやすいから。

就職した、結婚した、子どもが産まれた、夫の勤め先がどうした、親がどうした、子どもが進学した、自分の仕事はこうだ、介護がどーの・・・自分の家族や身の回りの話ばかりしていると、お互いの感覚がズレていくのをひしひしと感じるでしょう。


当たり前です。


前提が違うのだから。
じゃあ、似た境遇ならいいのかというとそれも微妙。
例えば、同い年の子どもがいたとして一方は子育てにもの凄く悩んでいたら?
同じ既婚者といえど、自身の仕事の有無、夫の職業や収入も違えば、経済状況も違うわけで。

男性もそうだと思うんですが
自分の身の回りの環境のことばかり話していると、その環境が変わったときに話題がなくなるわけです。


だから、変わらないことを話題にする方が友達は増えるし、長く仲良くできるわけ。

 

この本の主人公であるダイアナと彩子、2人の話題の中心は本。
成長期にはそれぞれの成長のスピードもあって一方が面白いといっているものが他方にはまったくわからないなんていうエピソードもあって
そうそう!そうなんだよね!
っていうあるあるが。

 

本や映画の趣味や好みって成長期に作られていくので、その時にその子が何に出会って何に影響されたかによって変わってくる。
お互いに仲良しでずっと同じものを薦め合うのもアリだけど、多分そういうのは高校生くらいにならないとわからない。
小学生だと成長の個人差が大きすぎて、将来にわたって同じものを同じように楽しめる人なのかはまだわからないのだ。

知ったようにいうのは、私自身が小学校から知っているけど今も本や映画といった話をする子といつ頃よく話すようになったかを振り返ると小学校よりは中学以降だからです。
小学校からの友達何人かと今も交流がありますが、その中で小学生の時に放課後頻繁に遊んだりしていたのは1,2人です。
あとは、中学、高校、大学のどこかでじっくり話したり遊んだりする機会があったから今も交流がある。


その話題の中心は常に恋愛や結婚や子どもの話ではない。
(そりゃ話題にでるにはでるけど、あくまで近況を話すレベル)

 

今読んでいる面白い本や映画の話だったり、興味を持っていることだったり好きな物だったり
手がけている仕事の苦労やら、美味しかった食べ物、行って良かった旅先の話だったりする。

その友達が好きなのであって、旦那さんやお子さんは彼女を知っているからこそ
話を聞いて親しみもわくし、お子さんをみて「わあ、彼女にそっくりな仕草だ、可愛いなあ。」って思うのです。

 

私は死ぬまで、友達と
これ、面白かったよ
それ、面白そうだね
っていって笑いあいたい。

 

だから、ダイアナと彩子にエールを送りたい。

よく、小説で読む女の友情というと、この環境の変化による本人の変化とともに友情も薄れていくとか
お互いの環境への嫉妬に重点をおいた作品を読んだ記憶の方が強いのだけど
児童文学の延長にある大人になった彼女たちの友情というのも確かにあるんだよと声を大にして言いたい。

 

そして、「自分のことは自分でしか救えない」これをちゃんとそれぞれ実行して
現実を乗り越えて精神的に自立を果たした2人に心からの拍手を。

  • 2017.12.31 Sunday
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  • 18:23
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