JUGEMテーマ:映画

アカデミー最優秀主演女優賞と最優秀助言女優賞取りましたね。

 

このプロットにこのキャストを集めた監督の勝利。
役者さん達のハマり具合が素晴らしかった。
それにしてもこのプロットは反則です。
親子もの、動物ものには涙腺弱めなので見事直撃しました。
ありえん!というフィクション的なエピソードの連続なのです。
なのに、引き込まれてしまうのは監督の熱量と役者の力量なんだと思います。

宮沢りえ演じる「赤が好き」な実は情熱的な母。
どうしようもなくだらしないけど憎めない父。
健気でちょっと不器用そうな娘・・・

あざといくらいに伏線がエピソードに繋がり、それが観客に衝撃を与えるっていう。
いちいち、騙されていたというかびっくりしてました、私。

それもこれも主要登場人物の演技が素晴らしかったからなんでしょう。

必死に「家族」を作ろうとした人の話。
そして、その家族に横たわるのは「血縁」という半ば業のようなもの。

やはり、家族って血のつながりだけでは完成しないんだよね。
でも、血縁に時として異様に縛られる。
家族になろうとすることが大事なんだなと思わせてくれる作品。
それも夢を持たせるというか、私はファンタジーとして観ました。

2016年の同じく血のつながり家族物として永い言い訳と比較すると、永い言い訳の突き放した視点のほうが作品としては私は好みです。
けれども、とにかく力業で表現してしまった監督と役者陣に拍手を送りたい。

そして、この作品を観て改めて思ったのが、私はいつまで経っても子どもの目線で家族という物を捉えているんだなあということ。
親になったからといって、軸足が親になるわけではないんだな、と。
子育てしていても思うのが、親としての子どもへの対峙というより、子どもを通してみる子どもの時の自分と親の気持ちを俯瞰している自分の2つなんです。
子どもを通して、子どもの時の自分の行動や感情をもう一度生きている。
と同時に子どもの時にはみえなかった親はこの時はこう思っていたのかと気付く視点が加わっている。
自分とそれをみつめるもう1人の自分の存在が非常に立体的になったような感覚があります。
今回宮沢りえが演じた双葉という女性も、母親としての大人の自分と子どもだった時の自分それぞれが色濃くでてくる場面があるんですが、その時々の感情が痛いほど伝わってきた。

実は個々のエピソードには納得いかないなあという違和感のあるものが幾つもあったのです。
娘のいじめのエピソードへの対応とかその結果娘が起こした行動とか。
ヒッチハイカーの男性のエピソードも無くてもよかったかな。(役者さんがどうとかではない)

でも、自分自身が、子ども以外にいわば血のつながりのない家族に囲まれて暮らしている現在
家族として一つ屋根の下で暮らしていくには
双葉のように家族のルールや日常を大事に生活していくことで家族になっていくんだよなと改めて思った。
出来ることを必死にやっていって家族がまとまってきて、「死にたくない」と泣く姿に胸が詰まった。
ちょうど去年は、交流のあった同僚の奥さんが1年ちょっとの闘病でまだ幼児のお子さん2人を残して亡くなってしまうということがあった。
残されたお子さんが、夜中に起き出してきて「お母さんがいるから外に星を観に行きたい」と夜な夜な起こされるという話を聞いたりして思うと本当に切なくて、そういったことも思い出してしまった。
誰にでも死は訪れるけれど、考えさせれられる。
ちなみに、うちは弟が子供を連れた女性と結婚したので、いわば血のつながりのない子を自分の子として育てている。
気難しく神経質でいろいろとやらかしてきた弟ではあるし
身内を褒めるのもなんだかな、ではあるのだけれど
こんなに熱心に子育て出来るのか!と姉として驚くくらいマメに面倒みてよいお父さんなんじゃないかと思っている。

誰でも一生懸命生きていれば、誰かのかけがいのない存在になれるんじゃないか。

 

そう思わせる映画です。
 

  • 2018.04.20 Friday
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  • 18:06
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