【読書】武蔵、芸大、鳥類学者
- 2017.10.13 Friday
- 13:22
久々に自分が読んだ本の話をいくつか。
今回は中高、大学、学者のお話。
どれも笑いながら読みました。
学者や学究肌の人や一つのことに夢中になっているいわゆる変人系の人に弱いんです。
この三冊は鈴太郎にこんな風に育ってくれたら嬉しいなあっていう私のある意味理想の人々がいる。
しかしね、理想は理想なんだよなあ。
武蔵を読んで思うのは、
「自由」は自分自身の学びにつながる何かを自分で見つけるための「自由」であることを知っている子が行く学校。
例えば、、大学に行くための受験勉強は学校で教えてもらう必要がない
自分に必要なことが学べるなら自分で受験勉強して勝手に行きます
先生たちには自分の知らない世界を見せてほしい
っていうくらいの能力と自立心が12歳の時点である子じゃないと通ってもその教育の良さを存分に味わうことは出来ないっていうことなんですよねぇ。
本の中でも
東大なんて、学歴社会なんてと批判するならその中枢から批判しなければ負け犬の遠吠え
っていうフレーズが出てくる。
行ける学力があったとしても
自分がそこでやりたいことやビジョンがなければ行く意味がないと判断できる子に来てほしいっていう学校側の強烈なメッセージがある。
余談なのだけど、子育てで面白いと思っているのが、自分へのフィードバック。
私自身がこういう学校にものすごく魅力を感じるってことをつらつら考えてみた。
学校という集団でテストの点が高いやつが頭が良くて偉いという価値観が嫌いな割に
それを対等に批判できるだけの能力や自立心がなかったんだなと改めて思った事。
自分にないからこそ、いいなと思うのかもしれない。
そして、鈴太郎も10歳の現時点では少なくとも武蔵に合うタイプではない。
せめて高校入試が復活してくれたら、もうちょっと親は夢を見られたかもしれないけど。
最後の秘境 東京藝大
これも鈴太郎に美術や音楽のあふれる才能があれば
卒業生の半分の進路が不明だろうが、ぜひ行ってみて!といいたい学校です。
って行きたいで行ける学校じゃないんだけど。
ここに行ってた知り合い、確かになんかすごかったです。
いまどうしているんだろう。
作曲科に現役合格した男子だったんですけど
いま聴こえている音楽は知らないものでもそのまま弾ける
しかもアレンジして弾くっていうことができてました。
本人はもともとサッカー小僧で、幼少期から小学生まではピアノやってたけどサッカーに本腰いれたくて中高はサッカー一筋。
それが、突然高2でやっぱり音楽がやりたい!って猛烈に思ってピアノを再開。
さすがにピアノ科とかは無理なのでと作曲科を受験したら受かったという人でした。
で、カラオケは少しずつ音がずれていて不協和音に聴こえることが多くて耐えられない
でもみんなカラオケに行くなら行くよってついてきて、耳栓してカラオケ屋にいました(笑)
ちょうどその頃だったか、伊勢谷友介がモデルやら何やらで出てきて
そのうち役者だ監督だとやりだして
え?芸大通っててこのルックス?は?映画?俳優だとぅ!
なんだこの天が何物も与えている感じわ!!
と憤ったことを覚えているw
現在この方さらに進化しちゃって、社会活動家としての顔や起業家としての顔もあって
やる気と能力が噛み合って一度にいろんなできる人間ズルいなって今でも思いますけど(笑)
そう、神様は不公平なんだよなー。
なので、とてつもない才能をもって生まれた人たちはその才能を好きに使ってほしいし
あ、天才にはかなわない、上には上がいるって思った人も
天才を世の中に出すには天才かそうじゃないかを観る目も必要だったり
それらを発掘して世に出す仕事もあるわけだし
人に教えたりする仕事もある。
なんだかわからないけど触れてみたい人に好きになってもらうようにする仕事だってある。
美術や音楽といった芸術、アートの世界は鑑賞する人口がそれなりにいなければそもそも職業として成り立たない。
ぜひぜひ、カオスな中から自らの生きる道を見つけてほしいと願っちゃう本。
そして、最後は鳥類学者の川上和人さんの最新作。
鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。
好きなことを探求し続けることの面白さと楽しさにあふれていて、今年の春に発売されて以来話題の書。
ここでは、なんだか自称流されてやっているうちに学者になってたっていう人の
いろんな話がものすごい熱量で語られています。
明確なこうしたいという目標がなくても目の前のことをやり続けていると専門家になっているなんてこともあるかもしれない。
継続は力なり。
別に好きじゃないと思っていても、10年続けられたらいっぱしの専門家というフレーズをまさに体現している筆者。
中には10年やったけど仕事にならない!とキレる方もいるかもしれません。
10年やってそれで金が稼げるなら天職。
そうじゃないなら、今やっている仕事が10年以上のキャリアなら天職。
そういうことなんじゃないかと、鳥類から大きく外れた感想を展開していますが思うのであります。
私は子供のころからめちゃくちゃ鳥好きです。
今も毎朝家の近所を飛び回り囀りまくっている鳥たちを洗濯物干しながら眺めて一日が始まる。
子供のころにはセキセイインコ、オカメインコと飼っていました。
けど、獣毛アレルギーだわ
手先が不器用だわ
数学が壊滅的だわ
獣医も生物学者に関連するような学校にも検討した時点で
無理だよねーってあきらめました。
小学生の頃は鷹匠になりたかったんですけどね。
けれども、全然やろうと思っていなかった現在の仕事や占いではあれよあれよという間に転職できたり
仕事の依頼が舞い込んでくるようになり続けている。
なので、自分がいられる場所で思いっきりこの川上センセーのように弾けてみようではないか。
鈴太郎が親の背中をみて、何かを感じ取ってくれたらいいんだけど、無理だろうなw
でも、私がゲラゲラ笑いながら読んでいるので、ちょこちょこ手に取って読んでいる。シメシメ。ウフフ。
ここじゃないねと切り捨てられたけど。
ロボットの展示がなかったかららしい。
長男は武蔵でも良かったかーとちょっと後悔したよ。敷地が緑溢れてて小川が流れてヤギもいるし、武蔵生の尊敬するミュージシャンが校長先生なのも泣ける。
長男が行ったら益々勉強しなくなるので今のとこで良かったのかも。
長男の時は人気が底でその後徐々に盛り返して倍率上がったのよね。
御三家だから自由放任が売りだけど、最近は補習やったりちょっとだけ面倒見よくなったらしいです。
ながい家のように鈴太郎も優秀だったら、武蔵一択!と言いたいところ。友人の息子さんが通う海外の中高とも留学提携してるのもわかって叫んだ。が、現実は厳しいわ…。
どちらの学校も行ってみて説明も聞いたけど、長男くんの学校は生徒父兄全方位にバランスのいい超進学校だし、本人が行きたいと意思を明確にして第一志望に入学したんだから中受のパターンとしてはこれ以上ないくらい素晴らしいと思うよ。
うちは、本人の唯一の希望が現時点で共学…。頭抱えてますわ(笑)