ギフテッド Gifted, Intellectual giftedness

  • 2018.08.29 Wednesday
  • 13:12

JUGEMテーマ:映画

 

2000年代に入り
アイアムサムのダコタファニング
メイジーの瞳のオナタ・アプリールについで真打が登場しましたよ。
ギフテッドの少女メアリー演じるマッケンナ・グレイス。

 

20世紀に天才子役と言われた
ナタリーポートマンやジョディフォスターはのちにオスカー獲りました。
上にあげた少女たちも大人になって充分にその力があると思わせる演技力をすでに子供の段階で備えている。
世の中にはメアリー以外にも天才はいっぱいいるのね・・・という気持ちにさせられるギフテッド。

 

私の中ではアイアムサムとメイジーの瞳と三部作と言いたい。
すべて少女の目を通した映画で
観終わった後の気持ちが似ている作品です。
それぞれの葛藤を時にぶつけたり自分で消化したりしながら相手との関係を作っていく家族の話。

 

ギフテッドは、本人の能力に対してのアプローチの違う祖母、母、母の弟という大人たちがいる。
自分でも持て余し気味の高い能力をもった少女を前に数学者だった祖母は天才として伸ばしてあげたいと一流の講師をつけることが彼女の幸せだと信じて疑わない。


そして、同じくギフテッドだった母親は、母(メアリーにとっては祖母)との確執に疲れ自殺してしまっている。
その姿をみて娘を託されている自身も能力が高かったであろう弟は、早々と戦線離脱してガテン系の仕事で生計をたて親とは絶縁状態になって姪を育てている。


姉や自分のように屈折した想いや確執を持った人間にしたくないと祖母から遠ざけ「普通の」生活を送らせようとするのだけど
息子と孫を見つけ出し、その能力の高さを目の当たりにした祖母は親権を巡って裁判を起こす。

 

メアリーは叔父と一緒に暮らしたい。
けれども普通の小学校では勉強したいことがなくて浮いてしまう。


数学書を嬉々として読むメアリーに対して、どう養育していくべきか周囲の大人たちは悩み、自分なりの解をメアリーに差し出す。

 

メアリーのこのアンバランスさは養育する身になると本当に大変だと思うけど
映画として観ているこちらにはとにかくそのアンバランスさが魅力的で愛らしい。


様々に降りかかる現実に涙したり怒りを爆発させたりしながら、家族の関係を築いていく姿にじーんとする。

叔父にとっても姪にとってもそれぞれの存在が代えがたいギフトでもあることをこの作品は余すことなく描いている。
メアリーと叔父の隣人女性役がドリームにも出演していた女優。
フォートランのシステムエンジニア先駆者が、ここではメアリーたちの太陽のような明るくて歯に衣着せぬ女性として登場し、観客の心を代弁し
彼女の眼を通して映画の物語の世界へと入りこませてくれる。

 

なかなか素敵な作品です。

スリービルボード Three Billboards Outside Ebbing, Missouri

  • 2018.08.29 Wednesday
  • 13:08

JUGEMテーマ:映画

 

書き溜めたはいいが、リニューアルした映画サイトをいつまでも作りこむことができないのでこちらにも投稿します。

 

 

娘を何者かに殺された母親が主人公。
アメリカ南部、ミズーリ州の田舎町。
誰もが知り合いで有色人種や同性愛者への差別を隠そうともしない人がちらほらいたりといった閉塞感満載な町。
進展しない捜査に業を煮やした主人公ミルドレットは寂れた町のこれまた寂れた道路に半ば放置されていた3枚の看板に広告を出すことを思いつく。

3枚の広告にはウェルビー署警察署長宛に「娘の犯人逮捕はまだか?」といった皮肉を込めた非難の言葉を。
署長を敬愛する警察官ディクソンが発見し、騒ぎとなるが一歩も引かないミルドレット。
一方でディクソンは暴力的な警察官でウェルビー署長を尊敬しつつもたしなめられようが差別意識丸出しで一向に粗暴な面を改めようとしない。
ミルドレットが自分の言うことを聞かないとわかると、彼女にかかわる周囲の人間に暴力を振るう。
そして、それを聞いたミルドレットがまた憤る・・・
とどんどんヒートアップしていき、たかまる緊張感と不穏な空気。

生まれてから死ぬまで同じ土地で代々暮らしている人たちの濃密な人間関係と気怠さと閉塞感が迫る。


この空気に耐えられるタイプと耐えられないタイプがいて、私は後者なのでひたすらこんな街はイヤだ
戦うよりも逃げて全然別の人生を送りたいと思いながら観ていた。


だから、ミルドレットが悩みながらも一歩も引かずにその土地で憤りの声を上げる姿に心底スゴイと思うのだが
絶対に自分は出来ないという諦観も強く感じて言い難いモヤモヤやらなにやらいろんな感情が揺り起こされた。
映画ってすごいなー素晴らしいなと思うのはこんな時。

 

で、そんな風に感嘆していると物語はドカーンとでっかい起承転結の転を迎え
えええええええー!って思っているうちにエンディングがやってくる。


その終盤でのミルドレットとディクソンのやり取りも私は自分なら絶対にこんなこと言わないし、言えない。
すげーな、何物も恐れず立ち向かっていく人たちって。

そしてそして、この作品にはワタクシが「魔界系俳優」と名付けてご贔屓にしている

ケイレブ・ランドリー・ジョーンズが広告代理店のレッド役として出ているんだけれども!


魔法かかっちゃってて、中盤まで気づいてなかったw
このレッドがですね、ディクソンにオレンジジュースを置くシーンがあるんですけれども
そのシーンの表情が素晴らしくて鳥肌が立ちました。
こんな顔しちゃうのか!
私の心の中の渦巻きがどーんと溢れたシーンでもありました。
これは映像でないとわからない。

スゴイシーンだったと今思い返しても思う。
 

池上正氏 子どもを伸ばしたいなら、大人は離れること(日経DUAL記事より)

  • 2018.08.29 Wednesday
  • 12:59

池上正 子どもを伸ばしたいなら、大人は離れること
サッカー指導者・池上正さんインタビュー(上)50万人の子どもを見てきて、感じていること…「失敗してOK、大人は消えてOK、放っておきなさい」

 

「できない子」のほうが、大人になってから伸びる
サッカー指導者・池上正さんインタビュー(下)会話のスタートは「今日は楽しかった?」という質問から始める

 

もうね、頷くことばかりでいっぱい引用しちゃう。

 

「親たちが自分の世界というか、自分がやりたいことがあって、子どももやりたいことがあって、お互いがそれぞれやろうよ、というような時代が来なければいけないと思っているんです。」

 

「成長期って、運動と休養と睡眠がすごく大事なんです。なのに、日本には休養がない。Jリーグの育成チームなどで活動する子が、中学3年になって受験を迎えるとき、1カ月練習を休みます。すると1カ月後、全員体が大きくなっている。それは太ったということではなくて、背が伸びてがっちりしているんですね。なぜかと言えば、規則正しく睡眠をとれて、食事を取っているからです。Jリーグの練習は、夜にやるので寝る時間が削られたり、ご飯を食べる時間がなかったりするんですね。休養というのは本当に大事なことなんです。基本、やり過ぎなんですよ。」

 

「能力がいつ開花するのかは個人差があって、本当に分からないんです。ただ、間違いない話で言うと、小さいころによくできる子たちは、それ以上伸びないことが多いです。そのまま普通になっていく。できなかった子たちがその後ぐっと伸びて追い越していく。」

 

「日本人は常に“1位”の話をするんですよね。今20番目くらいにいる子に対しても、10番になったときは〜という話はしないで、1位になったときの話をする。20番くらいの子がいきなり1位を取るのは大変なことですよ。でも日本の文化はなんでも1番がいい。」

 

「見ないほうがお互いに幸せですよ」とよく言うんです。お母さんは見ないでいて「今日はどうだった?」と聞いたときに、子どもは「楽しかった! 今日は2点も入れちゃった!」って嘘をついておけばいいんです(笑)。そして、親はわざとだまされておけばいいんです。親だって、この子本当は入れてないよな、というのは分かりますので(笑)。「じゃあ、今度見に行ってもいい?」と言ってみる。「いや、来なくていいよ」と言ったら、だいたい嘘だなって分かるじゃないですか。そんな感じでいいんだと思います。」

 

引用ここまで。

これはあくまでサッカーの話ですが。


ほんとだよ!


部活やクラブチームの毎日のような練習とかやりたい人はやればいいけど、強要しないで欲しい。
自分が子供のころからこの連日の練習とかがどうしてもダメで小中高大とやってみたいスポーツ一切やりませんでした。まあ、もうちょっと根性もとうよっていうところも自分にはあるんだけど(笑)


自分自身運動全般そんなに得意じゃないので下手でも楽しむっていう空気が特に子供向けのクラブや部活にはないのがイヤで。
努力する前に巧い人の邪魔になっちゃうなとか考えちゃうわけ。
子供心に自分の立ち位置はわかるからね。
なんか期待されてないし、そんなに能力ないのに多少努力したところで無駄かなって思ってしまうんですよ。
すぐできない子にできないよねって言ってしまうと、それが本人の型になってますますできるようにはならない。
じっくり努力するとできるようになるかもよ?まずはここまではダメでもこれやってみようみたいな声かけがあるだけでもどんくさい子には違うと思う。と、どんくさかった子供として思う。

 

別にレギュラーになり、一番になるとか優勝するとかが目標でなくてもいい。
大人になってからも子供のころ触れたスポーツを楽しむことができるほうが重要かなと大人になったいま思います。
下手でもなにがしかやった経験がないと、大人になってから初心者状態で始めるほうがハードルも高いし始めづらい。結果、やらない。

 

一番になってもさ、じゃあそれですごい稼ぎになるかとか
人の記憶に残るような人になるかというと違う場合が多いじゃないですか。
かえってその一番だった過去があるゆえに長く苦しむ人もいる。

 

メジャーな例でいうと野球。
ドラフト1位とか甲子園で活躍したとか。
それ自体が才能も能力もあって、本人が死ぬほど努力して得られたものなのに
プロの世界で巧く活躍できないことのほうが多いし、活躍しても思ったより選手生命が短くてその後全然違う仕事をしているなんて人がごまんといる。

 

でも、子供のころにある程度やったことがないと大人になってからいきなり草野球チームに入ったって
ボールはとれないし、球は打てないし、チームスポーツだから足を引っ張るのがわかると余計にやりにくい。
楽しむどころじゃない。

子供のころの記憶でダメだった、やりたくないっていうなら別のものをやればいいけど
やってみたかったけど、できなかったっていう状態が一番不幸かなと思う。

 

というわけで、時に嫌がる鈴太郎にはいろいろかじらせました。
結果的に身体を動かすのも体育も好きになったからまあ、いいかってところ。


が、しかし。

「放っておく」これがいま私のテーマなんだけど、こっちが難しい。


私自身が、学校のことやらなにやらはほぼ低学年から親はノータッチだったんですよね。

 

これは、優秀だったからとかではなく

もともと自分の親は子供の学校や友人といったものには興味が薄くて
学校の成績表もテストもこちらからみせないと「みせて」と言われたことはないし
何かで賞状もらったりしても、フーンで終わりだし
勉強から進路や就職、結婚もこうしますとは言ったし

お金のかかるところはこうしたいけどいい?と聞きましたが

基本的には自分の中で結論が出てから親に話すスタンス。

で、特に出した結論に対して反対されたことはなかった。

何か言われたときもあった気がするが全く記憶にございませんw

 

友人関係も小学校低学年のころまではとにかく引っ込み思案で全然話せなくて友達も超少ないし
どちらかというと対等ではなく上下関係ができてしまう雑魚キャラタイプでいたが、自分で対応できるように試行錯誤。

 

たくさん失敗して後悔もいっぱいあるんだけど
親にあれこれ指図されていたら、どこかで爆発したか、自分で判断できない大人になっていたかなと思うので
やっぱり放っておかれて正解だったんです。


とはいえ。

私自身、子供をうまくのせることができないことが多くて
これが私自身の親としての結果なんだよと突き付けられている・・・と思いますねぇ。
本人の個性やもって生まれたものはもちろん大きいけど
本人にとって響く方法とやらが一筋縄ではいかず、親と子は別の個体であるっていうのを常々感じる今日この頃。
そろそろ手を放していくべきところも多くて、いくつになってもその時々で親って難しい。

calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< August 2018 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

recommend

recommend

recommend

recommend

スーパーマーケットマニア 北欧5ヵ国編
スーパーマーケットマニア 北欧5ヵ国編 (JUGEMレビュー »)
森井 ユカ
このシリーズは買い!スーパーで現地の生活も覗けちゃうし、お土産を探すにもよい一石二鳥な本。

recommend

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM