昭和元禄落語心中

  • 2019.01.21 Monday
  • 18:47

中学聖日記での

表向きは大人として元担任として線を引こうと断ったり無言で答えないという抵抗で
抗えない気持ちに蓋をしていた聖ちゃん(有村架純)に向かって傍目にはストーカーじゃ・・・?という勢いで
好きです、会いたいですと言いまくっていた黒岩晶くん(岡田健史)について
つらつらとストーカーの定義とは?黒岩くんがストーカーじゃないと言えるのはなぜか?とか考えているうちに年をまたぎました。(半分本当w)


というわけで
同じ岡田姓でも岡田将生が落語の名人を演じた昭和元禄落語心中について。

こちらは原作は知らずとも、予告みた瞬間にものすごく面白そうで録画予約しておきましてまとめて一気に見た。


落語あまり知らないし、原作も知らないし、、、なんだけど面白い。
二人の落語の才能あふれる若者たちの友情とそこに絡む女性との愛憎。

師匠と弟子の間の複雑な人間模様。
誰一人悪者はいないのだが、それぞれの羨望や嫉妬がモザイク模様に積み重なって、話が思いもよらないほうへ転がる。
そして、「極める」ことの凄さと恐ろしさが描かれている。
主要登場人物がみなビジュアルは美しいわ、キャラクターが魅力的だわで目が釘付けでした。

 

2話だったかな。
劇中の落語監修も行っていた柳家喬太郎氏が破門された元落語家の役で出ており
主人公の菊比古(岡田将生)に死神を教えて欲しいと頼み込まれて稽古を付ける場面ですごく引き込まれました。

なんとなく立ち振る舞いや口調で落語家だろうなという程度で観ていたのですが
稽古をつける時に自身がさわりの死神の声色を演じた瞬間、鳥肌が立った。

 

うわぁ、死神がいるならこんな感じ!というような
なんともいえない声色と表情でぞっとしたんです。


噺家ってすごい!って心底思った瞬間でした。


そこからみちゃうと、やはり俳優さんが演じる落語は俳優が演じる落語であって
毎日毎日噺と向き合って何十年もその芸を磨いている人たちとはやはり全く違うのだけど
だからこそ、その芸にかける思いとか
師匠が倒れようが、何があろうが幕が開いてお客さまがいる限りは芸をみせにいかねばならぬといったプロとしての矜持が輝いて見えた。
そして、主人公の菊比古が八代目八雲を襲名し、芸を極めていく過程で様々なものをそぎ落とし、失い孤独の中で芸を磨く過程がなんとも美しく儚く。


眼福でした!

 

また、そのライバル役の助六を演じた山崎育三郎がなんとも

ギラギラとした色気と愛嬌を振りまき憎めない魅力を余すことなく表現し
大好きな美麗な女優さん・大政絢がこれまた菊さんが大好きなのに

つれなくされて助六とも関係してしまう芸妓のみよ吉を演じており。
有楽亭与太郎役の竜星涼の軽妙さは本職の落語家でこういう方がいそう!って感じだったし
助六とみよ吉の娘、小夏役の成海璃子と八雲との複雑な関係性もよかった。
(小夏が子役の時だけど、八雲が煙草を燻らせながら髪を切るシーンの岡田将生が白眉だったと思う)

これ、映画にしてもよかったのになあ。

 

そういえば、数々の落語が主体のドラマを観てきた筈なのだが
今回初めて本職の落語家の寄席に通いたいって思った。
やはり柳家喬太郎氏の影響かな。
死神を聞いてみたい。
 

数百年以上続いている伝統芸能が沢山あるという文化的に豊かな国に生まれたことに感謝して

伝統を絶やさず楽しんでいく教養ある人でいたいなーと思いましたです。はい。

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