JUGEMテーマ:映画

 

仕事のないアイルランドでくすぶっている主人公を姉が案じて、懇意にする神父に妹のニューヨークでの家と仕事の斡旋を依頼した。

主人公は姉、母と別れ船に乗り込み、1人ニューヨークへ。

ブルックリンの下宿とデパートでの接客の仕事を得てホームシックになりながらも必死に環境に順応しようと頑張る。

親しい友人ができて、ボーイフレンドもでき、仕事にも慣れ、並行して大学へも通い自信がでてきた矢先に実家である不幸が起こり、一次帰京することとなる。

 

帰ってみると、実家も周囲も慣れ親しんだもので居心地がいい。なにより老いてきた親が心配。

地元の男性と親しくなり、こっちの生活も捨てがたい。

ニューヨーク・ブルックリンでようやく軌道に乗った生活と恋人はどうするのかー?

 

故郷と移住先の生活、人間関係、それぞれの利点と不便な点を主人公の目線で見せるのだがこれが普遍的。

親元や故郷を離れて暮らしたことがある人なら、思い当たることがあるようなエピソードや感情が描かれ

主人公ガンバレ!と思うと同時に、自身の今までのがんばりや郷愁が呼び起こされる良作。

 

それぞれの人が賢明に生き、手探りしながら前進している姿は清々しくもありいじらしくもあり。

 

主人公を演じたシアーシャローナンの哀しげなのに意志の強そうな表情にぐっときます。

彼女は日本の女優さんでいうと大竹しのぶさんみたい。

なんというか、演じる役柄によって顔つきまで大きく変わってみえる憑依系っていうんでしょうか。

 

主人公のブルックリンとアイルランドでのそれぞれの相手役の男性も各々の魅力があって主人公じゃないけど迷いますw

 

関係ないけど、その魅力的な相手役さんたちなんですが

映画観た後に次回作とか気になって検索したら俳優さんは2人とも劇中とえらくビジュアルが違う姿が出てきて驚愕。

>ドーナル・グリーソン、エモリー・コーエン

 

ハリウッドってなんであんなにサイボークかアンドロイドかみたいな美男美女いっぱいいるのに、オフショットの俳優は誰だこれみたいなわけわからん気の抜けたビジュアルとかボサボサ頭のザンネンな人とかになっているのかわけわからん。

役作りも相まって(先日驚愕したオスカーアイザックとか作品毎にだれかわからなくなっていくという)、多分道ですれ違ってもわからないみたいな人だらけです。フシギだ。

今回でいうとドーナル・グリーソンさんなんて凄すぎ。

この人が

 

最近はこんなビジュアルで。

 

 

ちょっと前はハリポタでロンのお兄さんだったり

 

こんな感じになっていて、わからん。

 

ちなみに、私が驚愕しまくっているオスカーアイザックとともに、スターウォーズフォースの覚醒にもでていた。

いわれてみれば、あの!っていう。

レヴィナントにもでているらしい。

というわけで、現在かなりイケイケの売れっ子アイルランド俳優さんでした。

 

オフの姿がヨレヨレ過ぎて浮浪者と揶揄されたキアヌ・リーブスなんて序の口だ!

 

 

というわけで、ブルックリン。

1950年代のアメリカの希望と1人の女性の自立を観ながら

スクリーンに自らの自立とがんばりを投影させられ、自分で自分を褒めたい状態にしてくれる作品。

元気がでます。

 

7/1は映画の日なのでもう一本。

 

西島秀俊×香川照之っていう組み合わせは何作目でしたっけ?
そのリスクをおかしてもこの組み合わせで勝負してくるだけの力がありましたね〜。
私が一番好きなこの2人の組み合わせ作品は、アンフェア(最初のTV版)なんですが
その時とは今回役割的には逆になった感じです。
(私はアンフェアでの編集者役の西島さん推し。平坦なしゃべりと理知的な顔があの役柄にめちゃくちゃ似合ってた。)

 

そっち行ったら崖だからー!落ちちゃうからー!っていう観客の心の叫びを無視して
ずんずんとヤバイ方へ突き進む登場人物達にハラハラドキドキしながら
ああああー!やっぱりやばかったじゃない!
みたいなスリルとサスペンスを存分に味わえるサイコスリラー。

 

元刑事の犯罪心理学者・高倉(西島秀俊)とその妻(竹内結子)。
初対面からそこはかとなく変な空気満載の隣人・西野(香川照之)。
最初から西野が奇妙なので、「私が隣人だったら絶対に近づかない!」と観客も思うのではないか?
が、高倉の妻は、なんかチガウ。
失礼しちゃうとプリプリしながらも、お裾分けを持っていったりする。
で、西野家の家族が高倉家でご飯食べちゃったりするわけです。

高倉が帰ってきたときに変な顔するんですが、観ている観客はそれ以上に
「えー?!」
っていう状態。

 

そう。いろいろとズレて奇妙な登場人物の中でもわたしゃ
この竹内結子さん演じる妻の行動にはかなり「?」マークいっぱいでした。
いや、西野との接点やその後の展開、ラストの彼女なんてもう色々と手に汗握るし、胸を打たれるんです。
サスペンス好きなら是非観て欲しい。

が、どうしても突っ込まずにはいられない!

 

その1 引っ越し挨拶に手作りのチョコレート
引っ越して隣の人によろしくお願いしますって挨拶に行くのに手作りのお菓子?
市販品ではないというのが話の中でわかってビックリした。
料理好きの料理上手っていう設定だったんだろうけど、映画の中でそう思わせるような描写が微妙だった。
確かに夫婦2人暮らしで凝った料理を出している風だったんだけど、あんまり映像から伝わらず。
夫婦2人だからと言われればそれまでですが
西野家を招待した夕食も品数が少なかった。
料理好きの人の家に行くと机に並びきらない位料理が並べられるっていう印象ないですか?
ブログとかにホームパーティーでした!って載せる料理とかスゴイじゃないですか。
うわー、美味しそう!みたいなシーンが絵的にもあんまりない。
西野家の人間や高倉が美味しいというシーンはあるんだけど
西野家は観客にすでに明らかにヘンだと思われているから、そのままに取れないし
高倉は夫だからなあ。

 

その2 ビーフシチューのお裾分け
その1にも関連するんですが、作り過ぎちゃったのでと西野家にわざわざボウルに入れたビーフシチューを持っていくんです。
え?変な人!って警戒してたんじゃないのか?
でも、料理好きなら、こういうことで燐家との関係の改善を図るのかしら???
一応主婦の居る家に、いきなりお裾分けでシチューっていうのも首を捻る。

 

その3 竹内結子さん自身が空虚な思いを抱えている主婦にみえない
ちょっと世話好きで好奇心旺盛な明るくて可愛い奥さんという感じで
なんていうか、裏表がなさそうな天真爛漫な感じなのです。

他人に付け入れられるような隙のある人物にみえない。


うーん。この印象実は西野と連動してます。
西野は最初全く怪しくない爽やかな人物として描いた方が良かった気もする。
明らかに怪しいのに、近寄っていくちょっと他人の家に首を突っ込みたがる妻みたいな図になってしまっていて
無神経な印象を与えていたというか。なんか巻き込まれるのもさもありなんみたいな。

 

これは監督の意図だったのかしら?

 

観ながら、ずーっと頭の中にこびり付いていたのは
北九州監禁殺人事件
尼崎事件
この二つ。
特に前者を強く連想させる設定で、この現実の事件も経緯をきくと「なぜ?」「どうして?」という不可解さでいっぱいになる。
(何その事件と思う方はぜひwikiか何かで一読してみて下さい。ゾッとします。)

 

わからないものは怖い。

 

クリーピーも、まさか、そんな、ばかな!と観客に思わせながらも
その不条理さにいつの間にか深みにはまってしまうものの怖さをより映画的にリアルに体感させるためのズレであり理不尽さを
登場人物達の不可解な行動に込めた
のかなあと思った。

 

 

よく自分の行動や考えでも上手く整合性を取って説明が出来ない事ってありませんか?
人間全ての人が合理的に考えて行動しているわけではない。

ふとしたときに、いつもなら取らない行動や発言をしたり
どう考えてもそれはやらないだろうということをやってしまったりするのではないか。

 

人という物の不可解さと恐ろしさ、底の知れない感じを存分に映像的に体感しつつ
娯楽として楽しめる極上の映画。

 

映画館でやばいよやばいよーって思いながら観てみてください。

アホみたいに大ヒットしているズートピア。

7月15日で上映終了で早くもDVDがでるというので、下書きのまま放置していたこちらをアップ。

 

 

我が家では、いつも
「ズーラシア・・・じゃなくてズートピア」
と一度言い直すくらい、間違えまくったズートピア。
きっと他のご家庭でも同じようなボケが繰り返されていた事と思います。(え?そんなことはない?)

ベイマックスやアナと雪の女王を観たときにも思いましたが
ディズニーはその時々の世相に敏感で


大人が観てもちゃんと鑑賞に堪えうる

かつ子どもに見せたいと思わせる教訓や主張を織り込んでみせるのが上手い。

今回は人種間やジェンダー差別といったものを動物たちの種類で暗示させている。
見た目も、能力も大きく違うことで起こる摩擦や誤解を、どう解決していくのか、乗り越えていくのかを軽快なテンポでみせる。
それも、安易に乗り越えてOKとしない。
ダメな部分も、誤解してお互いが傷つく場面もじっくり描く。

誰にでも間違いはある、それを認めてまた信頼し合っていこうと踏ん張れるのか?
能力に限界はある、それを乗り越えるもしくは折り合いをつける覚悟はあるのか?


互いの特性を尊重し合い、認め合った「ユートピア」は各々の努力と相手への敬意、公正な目があってこそ成り立つという
主にこれから大人になっていく世界中の子どもたちに向けたメッセージ映画。

なかなかに現実的で、リアルなことを描いている。
アメリカを指しているんだろうけど、世界中アメリカみたいになれと言われているようで
個人的にはちょっと微妙。(アメリカってそんなのユートピアか?って意味で。)

これが日本でも大ヒットしているってことは、やはり日本はアメリカを追う国なんだなぁというなんともいえない気持ちが更に重なる。

いや、良い作品なんだけどね。
鑑賞してからちょっと経って気付いたんだけど、「ラマになった王様」(←鈴太郎お気に入り作品)あたりの方が観た後心に色々引っかかる。

そうはいっても、やっぱり未だにヘイトデモやらで騒ぎになる国は全員この作品を観た方がいいのかもしれない。

キツネはズルイヤツが多いからと、キツネには物を売らない

これをなんて馬鹿馬鹿しい行為だと思わない大人が一定数いるっていう事実が凄くホラーなんだけど、そっちの方が現実なのよね。
(アメリカも最近の大統領選の動きを見るにそっちへと傾いていっているし)

 

ヒミズや行け!稲中卓球部を描いた古谷実氏の漫画原作の映画。
といっても、私は、行け!稲中卓球部をちょっとしか読んだことがないくらいなので、ヒミズが漫画原作だというのも今回知ったレベル(で、ヒミズは映画も観ていない)。

今回も漫画原作だとは知らず。映画を観る気も実はそんなになかったのです。
が、別の作品を観ていたときの予告でこの「ヒメアノ〜ル」が出てきて、予告編で俄然興味が沸いたので観た。
前半は邦画によくある淡々とした日常における小さな奇跡的な恋愛を面白おかしく描くみたいな雰囲気だったのに、森田剛演じる森田君が画面に現れた瞬間にいきなりホラー&サスペンス調になる画面。
その予告だけでビックリしてしまい。これは観なければ、と。

実際観たら、予告の印象そのままでした。


不穏な旋律は冒頭から鳴っているんだけど、どっちかっていうと、ムロツヨシ演じる安藤先輩のほうがヤバイ雰囲気ぷんぷん。
安藤先輩は自分が恋したユカちゃん(佐津川愛美)とどうにかなるために、濱田岳演じる岡田くんに無茶ぶり。
岡田君が良い具合に押しに弱く日和見主義者なために安藤先輩のために色々と走り回ることになり。
安藤先輩と岡田君のやり取りがコントみたいで笑える。

が、笑って良いのか?とドキドキしているとドキドキの主は明後日の方向から忍び寄ってくる。


森田君である。
この森田君が大きく動き出すあたりでタイトルバックが登場。
ここまでに映画はすでに何十分も経過している。
これも斬新で格好良かった。

 

ジャニーズアイドルでそこそこおじさんといった年代に突入している森田剛が本当に森田君にハマっている。

この役をやるのにちょうどいい年齢というか。
回想シーンの高校生の時も違和感がないし、現代の荒んで、どうにも得たいが知れないかつ下卑た雰囲気もドンピシャ。
(パチンコ屋や漫喫で寝泊まりする姿が似合いすぎる・・・)
黙々と無軌道に殺戮しまくるんだけど、なんていうか可哀想という気持ちまで抱かせるんだから凄いなあ。

辛い記憶によって多重人格者のシリアルキラーになっているという感じだったんだけど、結構問答無用に人を殺していくので
あくまで岡田くんはこう思ってたけど、観客にそれが真実なのか否かはわからないという想像の余地がもう少し多めでもよかった気もするんだけど、ここは好みの問題か。
森田君の乾いた感じが映画の雰囲気を決定付けていて、怖いんだけどおかしくてもの悲しいというなんとも形容しがたい不思議な手触りの作品になっていた。。それが、エンティングだけ、ちょっとお涙頂戴に傾いた感じ。(原作どうなってんだろう?)
ハンニバルレクターばりに、一切の擁護がなくてもある意味「もの凄く魅力的な殺人鬼」だったゆえに。

いやあ、でも面白かったし凄かった。


主要キャラクターの人々が絶妙に観客の予想をナナメ45度裏切るような行動をとりまくる微妙な人物を上手く演じていて監督の手のひらで踊らされました。
乾いててトボけた笑いの間合いといいもの凄く好きなテイストです。

(あ、でも血しぶきや人体欠損などグロ系描写がダメな人には薦めません。)

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のっけからいうと、これは斎藤工の代表作の1本に数えられると思います。
プロフィールで映画は愛と誠、虎影、団地などって書かれるべき。

 

勿論、主役の藤山直美さんはじめ、団地の二組の夫婦のカルテットがあってこそ。
あの中にぶち込む人物として最高の役柄を貰ったんじゃないでしょうか。

 

映画は監督のもので、監督は観客を信頼し、役者たちは監督に委ねている。
それがびしばし伝わってくる作品でした。

昭和は昭和でも70年代の空気を濃厚に感じる作品。

団地ともおを思い出しながら観てました。

でも、ともおみたいな外見のやたら美声な小学生がでてきますが

ともおのように脳天気どころかかなり重たい人生を背負った小学生だったけど。

(しかし、良い声だった。演じていたのは、和泉流狂言師小笠原匡氏の長男・小笠原 弘晃さん。歌は有名な模様。)


主人公山下清治・ヒナ子夫妻(藤山直美と岸辺一徳)は漢方薬局をたたみ、団地へと引っ越してきた。
夫は毎日裏山へ散策にいき、妻はスーパーのレジへパートに行く日々。
淡々とした日常の中で、清治が些細なことから臍を曲げてしまい、家の中に閉じこもってしまう。


そこへ、処方されていた漢方をまた作って欲しいと依頼に現れる真城という男。
夫婦はある哀しみを抱えており、真城はそれを解決してくれるとのことで
せっせと大量の漢方薬を作りだす。

並行して、夫の姿がぷっつりとみえなくなったと騒ぎ出す団地の人々。

団地の濃厚な人間関係と、熟年夫婦の生活の機微、そこに放たれるちょっとした違和感。
それが、ある時は不穏になり、ある時は笑いになり、ある時は哀しみになる。

夫婦は淡々とでも真面目に生きていて、それが時にクスリと笑えるんだけど
その笑いの後に知らず知らず涙が流れるような悲しさがあって凄くいい。

清治が頼まれ毎に「いやいや、自分なんて」といいつつ裏ではその気になってる姿なんてまさに日本のオジサンの普遍的な姿だし
ヒナ子が中島みゆきの「時代」を歌いながらむせび泣くシーンもなんだかリアルでグッとくる。

なんと言うことはない話のはずなのに、真城という異物と清治の行動が、劇中の人々の妄想をかき立て
ひいてはビックリするような飛躍をみせる。

 

どの世界が自分たちのみえている世界なのか?

 

監督から小声で「いまみえている景色だけが全てか?」といわれているかのよう。

どんな人にも裏の顔があって、饒舌かもしれないし逆に無口かもしれない。
その人をどの角度からみるかで違う人物にみえたりするように
物事の側面を違う視点で見ると別のものがみえてくる。

その大きな例が「団地」。

団地は小宇宙、そして阪本監督は観客を飲み込むブラックホール。
 

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初日舞台挨拶に当選したので行ってきた。
その話は別途

元々、原作の漫画が好きです。
森本梢子さんの漫画は実はこれしか持っていないし読んだことがないんだけど、登場人物の性格設定と展開がツボ。

人の心が読めるばかりに淡々とした高台家のきょうだいたちを表情豊かにする木絵ちゃんの妄想。
その妄想も彼女が人にネガティブな感情を抱いたり、嫌なことがあったりしたときにそれらを乗り越えるために頭の中に
飛躍させた妄想を展開するとしって光正さんが惹かれるっていう展開もいい。


映画の展開も漫画でのキモの部分をそのままに映画的に
30前後の男女のリアルをきちんと描いていて、それでいてちゃんとファンタジック。

きゅんとさせてくれます。

間宮翔太朗さんといい水原希子さんといい、元々のビジュアルはそんなに漫画の人物達に近くないと思っていたんですが
意外とハマっていたというか、不自然じゃない程度に似せていて
水原さんの口元はツンとすました茂子ちゃんで可愛かったし
間宮さんの瞳も和正くんのように不遜な雰囲気を含ませつつも綺麗でした。
それぞれの相手役の純役の夏帆さんや、浩平役の坂口健太郎さんも良い案配。
(特に純ちゃんは純ちゃんぽかった!)
大地さんのお母さんはキャラと雰囲気がばっちり一致しているし
マサオといえば草刈正雄だと思っていたお父さん役の市村さんは空気も読まない明るい父をいい破壊力で演じてた。
大地さんと市村さんは、ちゃんと個性がぶつかり合って良い具合に解け合うんだから、長年舞台立ち続けている俳優さん達はすごいなー。
市村さんと同じく劇団四季出身で木絵ちゃんの先輩・阿部さん役の堀内敬子さんは妄想に出てきて歌い出すんじゃないかと思っていましたが、そこまではなかった。残念(笑)

綾瀬さんも数々の漫画キャラをリアルで演じていますが、ちゃんと木絵ちゃん。
引っ込み思案で口べただけど、内面が豊かな女性っていうのをとても自然に演じててカワイイです。

工さんの光正さんは漫画同様わりと無表情で誰にでも優しいけど
心の中で漏れる本音が漫画より毒舌くん風でちらっと毒気がみえるところが工さんが演じるからこその光正って感じ。
これはこれでアリ。ビジュアル的には工さんが一番遠い・・・見た目と雰囲気でいうと
松坂桃李さんや向井理さんが演じそうだなーって思っていたんですが
いやいや、さすが映画のプロフェッショナルたち&俳優さん。
ちゃんと練られて合わさったキャラになってた。

人の心が読めるが故に、読めなくなっちゃうとどうしていいかわからないっていう途方に暮れている不器用な感じとかよかったなあ。

そうそう、大きな見所の一つ、塚地さん演じる脇田課長が脇というだけに八面六臂の大活躍で木絵の妄想に登場しまくりなのだが
小さいこびと風のオジサンで出てくるたびに、友達や先輩がこびとのオジサンをみたことがあるという話を思い出してしまい
1人でニヤニヤしていた。
アナタの隣にも、ときに励ましたり、ときにツッコんだり、ときに寂しげに呟くこびとのオジサンがいるかもね。

正直にいうと、観る前は、漫画に思い入れがあっただけにキャストのイメージがちがーう!っていう気持ちもあったし
冒頭30分は、シマッター!もうこの漫画の世界をリアルにきゅんきゅんする世代通り越したー!
ひー痒い!背中がむずがゆい!!と叫んだりもしましたが

いやいや、どうして。結構大人向けです。
ラブストーリー?そんなん気恥ずかしくてもう観る年じゃないのよ〜なんて方にこそ是非観て貰いたい。


っていうか自分自身がラブストーリーを劇場で観るの苦手なタイプだということを思い出しました。
高校生の時、ゴースト/ニューヨークの幻っていうラブストーリー兼ファンタジー&サスペンスってなてんこ盛りな映画が大ヒットしたんですね。
劇場で観ながら鼻を鳴らさんばかりの勢いで「ケっ」とか言ってたんですよ・・・。



話しが進むにつれ登場人物達のリアリティと輝きが増し
漫画の雰囲気や伝えたいことはなくさずに、上手く地に足の付いた話に仕立てられてて
原作と映画それぞれを引き立て合う良いバランスの作品になっていたと思います。

映画は、木絵ちゃんの不安が大きくクローズアップされていて
その不安や哀しみが結構ストレートに私はきました。


高台家祖父母のエピソードの挟み方が秀逸で、不覚にも泣きました。
号泣必須とか宣伝しまくる映画が大嫌いで、ゴーストで「ケッ」とかいう私が泣きましたからー!


相手を信頼してお互いの人生を支え合うとはどういうことかっていうのを考えさせてくれる暖かいストーリー。
ラブストーリーでも恋愛の直接的な描写は控えめでもあるし
子どもから老人まで一緒に観られる案外ファミリー映画。(かも)

家人と息子にプレゼンしたところ、団地に食い付いていますが。(え?)
団地観たい・・・




いやいやw

大地真央さんに
「3回は観ないと細かいところまでわかりませんから。3回は観ましょう」
って微笑まれたので
高台家の人々を3回観る、観られたら、観るなら、観ろ、観よう、観るべし!

上映後に舞台挨拶で司会進行としてフジテレビの笠井アナウンサーが登場。
合間にちょこちょこ舞台裏的な話をしてくださいました。
イタリア人と観ていた私達の笑いどころが同じところとか
工さんが普通を強調する(いわゆる世間のイメージとは違うんだと笠井さんにも力説する)飾らない人であるとか。

久々に豪華な俳優女優の集合体を観ましたが
大地真央さんは超絶綺麗で、還暦どころか÷2といいたくなる若々しさに驚愕を通り越して薄ら寒さすら(笑)
市村正親さんといえば、舞台!(大地真央さんもだけど。)
次男・和正役の間宮さんがスピンオフで市村さん演じる父親・マサオの若い時を演じたときに
本人が似ているのか気になって仕方がなかったという話をしたんですね。
(大俳優を前に、プレッシャーが凄すぎて)
市村さんが30年前の自分はこういってはなんだが、結構イケていたんですよ、と。
そうそう!そうなんですよ。市村さんも格好良かったのです。(今もステキですが。)

その昔、熱烈なファン達に「観るように!」といわれてVIDEOでしか
ジーザスクライストスーパースターもオペラ座の怪人も観ていないのですが
確かに1970年代、1980年代の市村さんはあくの強い美男子です!
写真で観ると間宮さんに確かに似ている。

綾瀬はるかさんは、TVで観たままの綺麗さと雰囲気。
シンプルな黒のロングドレスがとても似合ってた。

三兄弟。
水原さんも間宮さんも細いし結構個性的な服を綺麗に着こなしていて
画面上の高台家とは良い意味で別人。
そして、長兄ですが

工さん、美輪明宏様ばりに紫が似合いすぎなんですけど

王子は王子でもこれはミュージシャンのプリンス系だわーと
あまりのプリンス違いに内心のけぞってました、私(笑)


そうしたら、ぴあにオマージュだと書かれていましたが、本当なんでしょうか?
映画と何の関係が??とクエスチョンマークがいっぱいです。

斎藤工、プリンス風衣装で登場 「エロ全開」発言を反省?


ご本人は、完成披露試写会あたりでエロを前面に出しすぎた、大人しくしていますといいつつ
衣装を含めた存在感が異彩を放ちすぎてたからか、ますます弄られており
綾瀬さん含め、非常にユニークな空気が漂って木絵ちゃんの妄想と地続きな感じがステキだったw

工氏は、謙遜なのかなんなのか、
雑誌等のインタビューでどこにでもいるビジュアルで味のない顔だからどーのこーのと言っておりますが

どの面さげてどこにでもいるとかいっとるのか!と小一時間問い詰めたい程

アクの強いビジュアルをなさっておいでで。(すみません、ノリが過剰敬語気味で)
二十代では確かにちょっとその辺に居そうなケーハク兄ちゃんその1とかの役がピッタリだったかもしれません。(オイ)

が。

が!

が!!!


私自身、ずーっとロドリゴ・サントロ(ブラジルの俳優)あたりとビジュアルが被っていると思ってまして
(余談:ロドリゴさんも、工さんの昼顔じゃないけど
無口でモジ男みたいな役柄をメガネに大人しい服装してラブアクチュアリーで演じているんですけど
髪が濡れていないのに、濡れて水滴が滴ってますみたいな雰囲気がたまらなくかっこいいんですよ!)

なんていうんですか、ハーレクインあたりにでてくるラテン系の男風な雰囲気ですよね?
(高台家ではハーレクインでもヨーロッパ小国の王子雰囲気でしたがw)

ラテン系ビジュアルだからこそ、セクシーだの色気むんむんだの書かれているんだと思うんですけど違いますかね?
しかも、結構ガタイもいいじゃないですか。
そういう何もしてないのに勝手に色気ダダ漏れビジュアル濃いめの(ようは男臭いビジュアル)
日本人俳優なんてそうそういないんですよ。
だから女性に人気(しかも若者よりもマダムに人気)なんだと思うんですが。

で、役柄が限定されちゃうかと思いきや
ちゃんと監督の駒になることができる俳優さんなんで、このまままな板の鯉となって見事な刺身に・・・
違うw


良い作品に恵まれることを切に願うばかりです。

 

世の中不正だの巨悪だのはいっぱいある。

誰かが逮捕されて、裁かれて、組織は刷新される。

それで、問題はなくなったのか?

スポットライトは、ボストンの地元紙
ボストングローブ紙の中の特集欄の名前である。
2002年、カトリック教会の神父の一部が少年少女に性的虐待を加えていた
それも組織ぐるみで隠蔽していたことを暴いた5人の新聞記者達の取材過程という実話を元に映画化されている。

きっかけは新しい局長が赴任したことだった。
新局長はよそから来たユダヤ系の人物。
着任早々、編集会議であるコラムについての続報を問う。
続報はこれです・・・と小さな記事を読み上げられたが
局長は、これだけの事件なのに扱いが小さすぎる。
なぜ、みんなあとを追わない?裏を取らないのか?

ボストングロープ紙の記者の多くは地元で生まれ育っている。
地域の主要な職の人々は地元出身者が多数を占めている。
多数派は、アイリッシュ系の熱心なカトリック教徒で
貧しい地域の出身の人々も教会へは熱心に通っている。

この内輪の団結が「明らかにおかしいこと」を見る目を霞ませる。

虐待問題に孤軍奮闘している弁護士も移民。
何人もの神父の治療を請け負い、問題を研究しているという精神科医も別の州にいる。

大変な問題も、事実を上手く繋げられないとなかったことにされる。
事実をつなぎ合わせ、あぶり出し、自らの状況も顧みることになる登場人物達。
圧力もかかる中、彼らは身を削って真実を突き止めようと奮闘する。
描写は淡々としているのに緊迫感に溢れている。

一緒に事実を丹念に追う記者の目線で観ることが出来る作品。
奥さんとの仲がぎくしゃくするほど取材に全てを割いている記者マイク役
マーク・ラファロの憤りが前面に出たセリフで思わずこちらも
グッときてしまった。

そのセリフを受けて、マイケル・キートン演じるウォルターが冷静に返す場面に最も痺れた。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

新聞は、アメリカよりも日本の方がもとより何倍も発行部数のある媒体が多い。
このスクープがあった2002年よりアメリカでは特に顕著に購買数が減っているはず。
(2013年にはボストンレッドソックスに売却されている。)

2011年の時点で世界で最も発行されている新聞は読売新聞の1000万部、朝日新聞の750万部、毎日新聞の350万部に対し、ボストングローブ紙は全米の新聞発行ランキングの50位以内にも入っていない。
50位で15万部。当時の親会社であるニューヨークタイムズでさえ91万部と100万部を切っている。
アメリカの全国紙は2社しかなく、ウォールストリートジャーナルとUSトゥデイのみ。
発行部数の1,2位はこの2社である。
ただ、この2社ですら、211万部と182万部。
アメリカは人口が倍なのに、発行部数は1/5なのですから
日本の方が記事にした場合の国内影響力は大きいはず。

ただ、ボストングローブ紙のように、新聞社同士が自分がスクープを取るという気持ちと同時に
鋭い批判精神を持ち合わせていないと
どんなに発行部数があって多くの記者がいても、そこに事件はなく問題はなくなってしまう。
同じような報道しか読むことも聞くことも出来なくなる。

情報を受ける側として、鵜呑みにせず「そうだろうか?」と疑問をもつ知性と度量をもった大衆でいたい。


とても観たかった作品が想像以上、期待以上の作品だった事に感動している。

自分とは何者なのか?

どう生きていきたいのか?


それを真摯に追求した2人の人間の輝きと苦悩の物語。


デンマークの田舎で生まれ育った風景画家
アイナー(エディレッドメイン/Eddie Redmayne)が描く風景画とこのテーマ曲が彼らの心の変遷を大きく包み込んでいる。

同じく肖像画家を志す妻のゲルダ(アリシア・ヴィカンダー/Alicia Vikander)
画学生時代に知り合って結婚した若い芸術家夫婦は6年経っても子どもができない。
それでも2人仲が良く幸せそうな日常。

ところが、ゲルダの絵のモデルの代わりをつとめることになったアイナーは、自身がストッキングと靴を履いた足を見て微妙な心境の変化が生まれる。

以前にも感じた違和感。

何度かモデルとして女装し仕草を研究し、妻の描く「自分の姿」をみて広がる心の波紋。
女装しリリーとして妻とパーティという公の場へと出向く。
そこで、出逢った男性ヘンリク(ベンウィショー/Ben Whishaw)とのキスでリリーという女性の人格が大きく花開いていく。
その様子を目撃しショックを受け、もうリリーにならないでと懇願するゲルダ。
お互いに結婚した当時を維持しようとあがき、パリへと生活の拠点もうつす。

今日こそ1日アイナーでいようと思いながら本来の自分はリリーであるという気持ちを日々大きくしていくアイナー。
知っている夫が遠く離れて消えてしまうことを受け入れられない、けれども受け入れたいと苦悩するゲルダ。
アイナーはリリーこそが自分であると確信を深め、情熱的に本来の自分自身である事を熱望していく。

映画の中で、ゲルダは女性になろうと自分の愛する人にかわりはないつまり、
リリーであっても愛情の対象だというように感じたんですが
アイナーはリリーになる過程で、ゲルダは家族のような友愛はあっても夫婦という愛情の対象ではないというように変わっていったように思う。

リリーが、あなたの愛を向けられるような人間じゃないとって呟くシーンに
ゲルダが追い求めるのはアイナーでありリリーでもあったけど
リリーは、それを丸ごとは受け入れられない。(ように私にはみえた)
ある意味破綻してしまった2人の愛情を、ちょっとした会話からむき出しにされて切なく、痛い。


実際の話とはまた違ったフィクションのほうを原作にしているようなので
現実とはまた違うのかもしれないけど、この映画の着地と描き方は好き。

劇中の登場人物がまたどの人も繊細かつ、それぞれの嗜好を抱えていて興味深い。

ゲルダは、夫が女性になることへの苦悩よりも
アイナーが女性となり自分自身がリリーの愛情の対象で無くなることに苦悩しているように感じたので
彼女は無自覚なだけでバイセクシャルだったのかなぁ、とか。

リリーは異性愛者のトランスジェンダー。
(ゆえに、ゲルダとは女性化していく中で一緒に生活は出来ても性愛の対象からは離れていく。そして、劇中でゲイの男性にははっきり本人にも拒み、妻にも友人であると言っている)
ヘンリクは、リリーの中に「アイナー」もいることを感じ取った。けれども、女性となったリリーは友人とするゲイ。
アイナーの幼馴染みであるハンスは、アイナーの中に「リリー」を最初に見いだし、かつゲルダの気持ちにも寄り添おうとする異性愛者の男性。

ヒトの性別や愛する対象についての曖昧さや不透明さ。

思春期あたりに、同性同士でも「好き」という感情が曖昧になることはないですかね?
友達としての好きと相手を性の対象としての好きとが混沌としているというか。
女の子同士は良く手を繋いでたりとかする時期があると思うんですけど
あれって、今考えると疑似恋愛みたいなもんかなーって。

映画化の話が出てから10年くらいあれこれあったようなので
今のキャストにも一部批判がでたりしたそうだけど、私はあの作品はあれで良かったと思う。

LGBTがというより、ヒトのアイデンティティやジェンダーについて考えさせる奥深い作品として素晴らしい。



もう先月になりますが、イギリス映画パディントンを鈴太郎と観てきました。
個人的には、ベン・ウィショー(Benjamin Whishaw)が声をやっているパディントンを観たかったけど
鈴太郎は吹き替え!と主張するので、吹き替え版。

松坂桃李さんのパディントンで観てきましたが、なかなか似合ってました。
声が端正っていうんですかね。
穏やかでそこはかとなく品がある声なので、パディントンぴったりでした。

原作のパディントンもなかなかに天然な慌て者で大騒動を引き起こしますが
映画はさらにスケールアップ!
ものすご〜くカワイイドールハウスのような家や街並みを舞台にパディントンは走り、時に飛んでいる(笑)
そこへ、ニコールキッドマン(Nicole  Kidman)演じる珍しい動物を剥製にしまくっているクライド博士が
パディントンを剥製に!と鬼気迫る形相で追ってくる。
パディントンと過ごすうちに家族のような愛情の芽生えるブラウン一家との関係はどうなる?!

子ども向けかと思いきや、老若男女が楽しめるなかなかに豪華な作り。
笑いどころも結構あって、かなり楽しめる。

パディントン駅を初め、これぞ「ロンドン」!といった感じ(行ったこと無いのであくまで観光客目線で)の素敵な景色にもパディントン同様うっとりします。
ブラウン家のママがかなり個性的で、だからこそパディントンを家に連れ帰ってくれるのだけど
このママが性格といいファッションといいとってもキュート。
演じるサリーホーキンス(Sally Hawkins)の醸し出す空気がステキ。ブルージャスミンやレイヤーケーキに出てますね〜。
これからの活躍にも期待。

ニコールキッドマンがその美貌を活かしまくったコワーい女性を演じている。
スクリーンで観たの久々だけど綺麗だなー。
オーストラリア出身の大物俳優たちは本当に皆さん芸達者。
ヒュージャックマンやニコールさん達は歌も上手いし踊りも出来るのでミュージカルやアクションでもほぼ吹き替えなしだというし。
ニコールさんはいろんなテイストの映画にまんべんなく出ているのも強み。
まだまだ活躍できる女優さんなのでバンバン映画に出続けて欲しいもの。

というわけで、かなりオススメ。
まだ上映中なのでぜひご家族で。吹き替えも良いです。
女子ウケもいいので、デートムービーとしてもアリかな〜。


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